2人が本棚に入れています
本棚に追加
▽△▽△▽△▽△▽△
手を伸べてくれて、ありがとう
光をくれて、ありがとう
でも、僕はまた
元の場所に、戻ろうと思う
淋しいけれど穏やかな
僕の場所へ
僕の居場所は闇の中
なにも届かない暗い世界
そう、思っていたけれど
視界に映った小さな手
その周りから、光がさした
光の中は、まぶしくて
闇に慣れた目は、開かなかった
いつだって君が手をひいて
名前を呼んでくれたけど
僕はそこから動けなかった
気付いたら
僕は薄闇の中にいた
光が強ければ強いほど
闇も同時に強くなる
抜け出したいともがくほど
身体は深みへ落ち込んでゆく
それは知っているはずだった
だから
君が来てくれて嬉しいけれど
僕はまた僕の場所に帰ろう
淋しいけれど穏やかな
あの闇の中へ
▽△▽△▽△▽△▽△
最初のコメントを投稿しよう!