episode 1

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   ★  ★  ★ 帰りの電車の中、私はせっせとスマホを弄ってた。 何してるって、ただ帰りの時間を検索してるだけ。 まさかね、友達のいる前で『星の王子さま』をやるわけないでしょ。やってるところを見られたらそれこそ学園生活も終わりだもん。 それじゃあなんで帰りの時間を調べてるのかって。 『星の王子さま』にログインできるのは何時くらいかなって、ちょっと疑問に思ったから。 そしたら取り合えず十一時頃には入れるみたい。やったね、今日の特典がギリギリ貰える。 「自分好みに王子さまを作れる」って言う特典。私にとっては最高のクリスマスプレゼントだね、ありがとうサンタさん……じゃなくて運営さん。 そうして私はスマホをスリープモードに移した。 「ねぇ、めぐみ?」 「なに、ありすちゃん」 「なんか今日ずっと時間気にしてるけど、もしかして用事とかあったの?」 おっと鋭い。流石は男子にちやほやされるだけの事はあるね。心を見透かされてるみたい。 「う、ううん。別にないよ。それより今日は凄く楽しかったね! 特に最後のパレード。私なんて思わず写真とっちゃったもん」
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