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ああ、今日も夜空が凄く綺麗。
あれはきっとオリオン座、そしてあれはおおいぬ座のシリウス。そしてあと一つ、こいぬ座を見つければほら、冬の大三角ができあがった。
そこまでして、私はちょっぴり切なくなって小さく肩を落とした。
あれは私の友達だ。あそこに輝いて夜空に三角を作っているのは、間違っても私じゃない。
強いて言うなら私は、あれらの近くで見えるか見えないかの瀬戸際で輝き続ける、六等星くらいの星なのだろう。
いや、もしかすると星ですらないのかも知れない。
世の中って残酷だね。
私だって人一倍可愛くなりたいし、それなりに努力はしてる。
だけど周りがそれ以上に目立つから、私はいつも霞んで見える。
だから私に男なんてものはできない。
だから私は漫画を読んで夢を見る。
だから私は『星の王子さま』にはまった。
だって、その中では私だけが一番で、私だけがみんなのプリンセスでいられるから。
そうしてまた一つ、私はため息を吐いた。
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