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公園から出て、二人で歩いていると見慣れた景色に辿り着いた。
奏汰「あっ、もうここでいいよ…?」
そう言い、藍威の手をグッと引いて引き止めた。
すると藍威は、
藍威「そっ…か。」
と、残念そうに寂しそうに告げた。
犬耳と尻尾が垂れ下がってるwww
あるはずがないのに、見えてクスッと笑ってしまう。
そんな俺の反応に気付いたのか、顔をあげ、うるうるとした瞳で見上げてきた。
藍威「ま、た…ぁえ…る?」
泣きそうになりながらも、堪えながら告げる藍威。
その姿が可愛く思えて、思わず頭を撫でた。
奏汰「きっと会えるよ。俺がもしナンパに絡まれてたら、また助けてくれよな」
ニコッと笑い、藍威の髪をクシャッと崩した。
藍威は涙を拭い、
藍威「ぅ、んっ…」
と、笑いながら二人で手を握りあった。
すると、突然俺の携帯がブーッと音を立ててなり、慌てて手に携帯を取るとそれは舞莉からの電話だった。
ピッ―…
奏汰「は、はいっ!」
弟からの電話だと言うのに、何故か敬語になってしまっている俺。
隣で藍威がクスクスと笑っていた。
舞莉「お兄ちゃん?遅かったから、心配になって電話したんだぁー。…今どこ?」
久々の舞莉の声は少し低くなっているように感じた。
でも口調と雰囲気は変わっていない。
奏汰「もうすぐ着くから大丈夫だよ。舞莉の好きなチョコレート買ってきてあげるから」
そう告げると電話越しから、やったー♪という嬉しそうな舞莉の声が聞こえてきた。
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