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麻「あら、逃げちゃった。」
そう言って、母さんは隣の部屋に行った。
麻「あなたがいなくなってから、もう10年か。」
そう呟く母さんの視線の先には男性が笑顔で写っている写真があった。
麻「信ちゃんは今でもあなたのようにボールを追いかけてるわよ!飽きる気配が全く無いのよ!誰かさんに似すぎて呆れたわ(笑)」
写真は何も返事をするはずがない。しかし母さんは喋り続ける。
まるでそこに誰かがいるみたいに。
麻「信ちゃんとあなたは変な所まで似てるの。好きな人の話しになるとすぐ照れて赤くなるのよね(笑)」
麻「…あの子のこと、見守ってあげてよね!」
そう言って、母さんは部屋から出ていった。
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