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なにげに読み出して、読み進めた。死神についていろいろな知識が書かれているが、それを知っていたからといって、なにがどうなるというものではない気がした。
そんなことより、この本を書いたあの店主は変わっているとつくづく思う。
あまりにも変わっているので、あの店主こそ死神ではないかと思えてきた。仮にあの店主にこのことを言ったとしたら、どう反応するだろう。
普通の人なら死神と言われて、いやあな気になるだろうが、あの店主なら悪い気はしないかもしれない。
それと市仁上というのも死神の当て字ではないだろうか。死神堂書店としたら近所にいやがられるから市仁上とした。ついでにペンネームも市仁上博士とした。
よし、また時間があったらひやかしに行ってやろう。
それで数日後、市仁上書店のある通りに行ってみたのだが、その市仁上書店がないのだ。
はじめ通りを間違えたのかと思った。
しかし、間違えているはずがない。
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