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首をかしげて見つめてくる女。
見たことはない。
なのに、懐かしく感じる。
俺は、訳も分からずに病室を後にした。
「くっくっくっ…………」
なに笑ってんだ。
「いや、相変わらず可愛い子だと思ってな……」
……馬鹿か。
『相変わらず』……。
アイツはそう言った。
それに納得しそうになって違和感を覚える。
……《死神》。あの女は何なんだ?
「秘密☆」
そうだろうと思った。
「慌てなくても、時が来れば嫌でも知るハメになるさ」
そう呟いて、楽しそうに歌い始める。
その歌を聴きながら今日の晩飯を何にするか考え、いつもの溜まり場へと足を運んだ。
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