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ザバァァァッ!
「くそっ!目がァ!」
藩士は目を押さえながらその場にたおれ込んだ。それもそのはず。智也は藩士の目をめがけて砂をかけたのだ。
今度は、もう一人の藩士が刀を抜いて智也に降り下ろす。
「何っ!?」
しかし、確かにそこにいた智也の姿がそこにはなかった。
「こっちだよ」
後ろから声を掛けられ振り向くと、藩士の頭に蹴りが入れられた。
「ぐはっ!」
「おい!しっかりしろ!くそっ!小僧覚えてろよ」
そう言って、あっという間に藩士二人は逃げていった。
彼女にお礼を言われ団子をいただいいた智也は、少しお店で足を休める事にした。
すると、後ろから声をかけられた。
「おやおや、お強いですねぇ」
ふと後ろを振り返ると30代くらいの男がいた。
何も気配を感じさせなかった彼に、智也は少し警戒心を抱いた。
「そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ。私は、あなたのおじさんの友人です。やっと見つけましたよ?」
「な!おじいちゃんの!?」
つまり、彼はおじいちゃんに頼まれて智也を連れ戻すために派遣された人物と言うことだ。
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