月陽灯

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まだ…な。 妹が俺を指差して「これ、いたっけ」と家族団欒の時に言った日にはもう終わりだと実感した。 どれだけ存在感薄いんだよ。 まだ母さんが俺の存在を覚えてくれているのだが、何故か母親は父親を金づるとしか見ていないようでお小遣いの支給制度が反対なのだ。 俺は初めて現実の恐ろしさに気づいたね。 そう考えると家庭内も一種の社会なのかもしれないが俺は学校社会でもどこにいこうとぼっちはぼっちなので気にする必要はないのだ。 なんだろう…悲しい現実だ。 小市民を救うたって、まず小説では世界観というか設定が必要であろう つまり、拠点だ。 拠点といってもさきほど述べた部活は…でも悪くはないな。 学校への言い訳として相応しい理由…活動方針などを提出すれば簡単に出来上がるじゃないかと俺は単純な事を思い出した。 いや深く考えすぎていたんだ。 灯台、下くらしとはよく言ったもんだぜ。 だが活動方針が決まってもまだ足りないモノがいくつかある。 いなければ困る人達が二種類いるわけだ。 言わずもがな、顧問と部員だ。 この学校は有名な進学校であるため活動方針に神様やキリストなどの宗教的理由は却下であろうな。 まず俺がいやだ 俺が神になるのだから。 「私もキリスト様や仏様のように学生の皆から慕われ困ってる人を助けて、私が神の代行体となります!行く末には本物の神となります。その一貫として皆様の悩み相談室を設けたいと思います。」 とまあこんな理由を提出した日には、まず学生皆に変人扱いされ、先生からも接し方を危ぶまれ…大変学校にいづらくなること間違いなしの運命しか見えないのだ。 そんなこんなを考えながら俺は、小説のページをめくり最初の一節の内容が面白かったので少しニヤついてしまう。
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