第五章 ルービックキューブ

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   提出されたリストは、決められた場所にプールされ一定量になると、シュレッダーにかけられて廃棄される。 「そのプールされたリストが、減っていると真美は感じたようなんです」 「なるほど、それで顧客情報が漏洩していると」 「それで、確認したそうです」  リストは、ナンバリングされており。その日に、プリントアウトされたリストが確認出来る。それも、情報漏洩を防ぐ為。  実際問題として、業務日報と同時に提出されないリストもあり。いくつかの番号が、歯抜けになっている。  何の為の漏洩防止策か。  ただ、その歯抜けの番号は業務日報を確認すれば。誰が提出していないか、誰が提出の確認を怠ったのか確認できた。  しかし、それ以外に不自然な歯抜けがある。 「不自然とは、どのような?」 「詳しくは聞いてませんが、真美の目から見て不自然だったようです。中途半端な、歯抜けだったとか言ってました」
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