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「それで、顧客情報の流出なり漏洩の疑惑が、より高まった訳ですね」
「そうだと思います」
確かに、梶原は恋人であり新聞記者である。だから、問題を大きく受け止め相談したのであろう。反面、部外者にそこまで詳細を話せないという部分もある。
真美は、悩み苦しんだであろう。
梶原としても相談を受けたものの、スマイル一番生命のそうした問題の話しは聞いた事がなく。明確な証拠が無いと、何とも言えないと真美に言うしかなかった。
「それで、真美は自身で調べ始めたようなんです」
梶原は、一旦口を閉ざした。
曽根崎 真美が、自身で調べて何かの事実にたどり着いたとする。真美は、次にどのような行動に移るだろうか。
「その結果を、あなたに話して来たのですね」
「はい。それが、相談された翌日の事でした」
真美が、暗い顔をしているのを、警備員の石川 良平に目撃された。あの日の翌日の事だろう。
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