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だから、ある一面だと思っていた事実を壊す事にした。
沖 公一郎の事件への関与。
どうしても、考えてしまうその事実。それは、関連を考えないようにして。推理を組み立てた後でも頭に浮かぶ。
「無関係な筈なんだが……」
酒出は、ルーティーンを再開する。
今回の事件が捜査された事によって、沖の悪事が浮き彫りにされようとしている。その悪事こそが、真美の殺害につながったと考えるのが自然だ。
だが、事件を取り巻く状況が、それを不自然と見せている。全ての辻褄があい、不自然さが消える答えは絶対にある。
それこそが、事件の真相だから。
酒出は、気分を変える為に酒口に話しを振った。
これまで、彼が沈黙を守っていたのは。酒出から余計な事を言うなと、釘を刺されているからである。
ミステリーファンの酒口。
刑事というよりも、その立場から頭の中で推理を繰り広げていた。
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