第五章 ルービックキューブ

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   ただし、彼女が双子である事は知らないだろう。  しかし、そこは問題では無い。  奈緒を利用するにあたり、双子の事実は必要の無いものだ。  奈緒が、常に同じような服装である事。それだけで、犯人にしてみれば。事件当日に、証拠を持ってビルから出る事ができるのだから。  酒出は、呆れながら酒に集中する事にした。  そして、今朝となる。  何を思ったのか酒出は、タクシーを呼び富士見町へ。 「分かりました。沖の愛人が働いていた、クラブ ラグジュアリーに捜査に行くんですね」  酒口は、そう言って捜査に出られる事を喜んだ。だが、実際は定食屋に行き着いてしまう。  そして、そのまま食事が始まった。  食事の最中に、捜査本部から連絡が入り。曽根崎 真美の交際相手である梶原 純太が、出頭してきた事が知らされた。  そして、彼が語った事も。  顧客情報の漏洩問題。
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