存在

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刹那ー、 そう、それは、一瞬の事。 生きていく中で、 気づかないくらいの瞬間に、何かが変わっているとしたら、 何が変わっているのだろう。 私の周りで、 地球で、 宇宙で。 きっとまだ、この瞬間にも、誰かが何かと戦い続けているのだろう。 私のように。 私は生きていくために、 いろんな“事”を 切り捨ててきた。 そう。 それは全て、剣を横に振るような速さで。 でも、その瞬間にどうしようもない虚しさが広がったのは、 これが初めてだった。 切り捨るなんて出来なかった。 そう、“ "という 物を。 君という存在を。 “ "とはなんだ? 今はそれすら思い出せない。 ただ、思い出せるのは、 僕と君という、 ー存在ー だけ。
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