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「いや~今日は楽しかったな」
先頭にいる皇は先のことを思い出しながら楽しそうに歩く。
「まさか、桜があんなに強いとは……、そして俺の財産が……」
「流は私に負けっぱなしだな」
先のこととは、流と桜がゲーセンで勝負したのが始まりで段々とヒートアップしていき最終的にはゲーム機7つを故障させるというどう遊べばそうなるのかという事態を起こしたことだ。
「てか、お前らゲーセンで暴れるなよ。周りからの注目凄かったぞ?しかも入店禁止になるし……」
俺が愚痴るように言うと、二人はすいませんでしたと言い頭を下げる。
「まぁ、いいじゃないか。学校には言わないって言うし」
皇が俺を慰めるよう肩に手を掛けながら言った。
暫く話しながら歩いていると、皇と流が歩みを止めこちらを向く。
「さて、俺と流はここでお別れだ。また明日な」
「桜、次は負けないからな!!」
期待しているよと返事をする桜に続き、またなと返した俺は二人と別れる。
「毎日がこんな風に楽しければいいのだがな……」
「そうだな、あと高校生活も残り少ないしな」
寂しげな空気を出しながら歩いていると、桜の家が見えてきた。
「さてと、お別れの時間だな。また明日学校でな」
手を振りながら返事をし、自分も家へと向かう。
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