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まぶたの向こうから明るい日差し。
目を開ける。
朝にしては眩し過ぎるなと思い棚の上の時計を見ると、午前11時をまわっていた。
寝すぎたなぁ。
でも、冬休みってどうも起きる理由がなくて二度寝しちゃうんだよなぁ。
なんて考えてもう一度目を閉じようとする。
「俺は、」
「神様だ」
……は!!
リフレインした誰かの言葉に完全に目が覚めた。
これは、あれだ。
昨日の早朝、いや、一昨日の深夜とでもいうか。
とにかく初詣であの男が言った、言葉だ。
とりあえず携帯を手に取ると新着メールが二件。
めぐみとまなからで、勝手に逃げ帰ったことへの謝罪の文章だった。
ほんとは昨日届いてたみたいだけど、昨日は親戚の集まりがあって携帯見る暇なかったんだよね。
そしてもう一つ。
『あれ、何が落ちて来たの?』
2人とも聞いてきてる。
そりゃ、気になるよね。
でもとても本当のことを一から説明するのは面倒だったから、「猫だったみたい」と送っといた。
驚いてよく見ずに逃げただろうから、猫で誤魔化せる、はず。
メール送信の完了画面を確認したあと、私はベッドのへりに座ったまま初詣の事を思い返した。
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