1月2日

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1月1日、午前1時半ごろ。 「俺は、神様だ」 彼は確かにそう言った。 私はそのあと遠慮がちに右手を挙げる。 「あのよく意味がわかりません」 そう言うと彼はムッとした顔で、 「だから、俺は神様なんだって!」 ともう一度繰り返した。 意味が、わからない。 そして言い直されても、全く理解は深まらない。 「ふざけてるの?」 「ふざけてねーよ!ほら、俺の正体は教えた!お前の名前教えろ!」 「いや無理だよ!! むしろ余計怪しくなった!余計教えたくない!」 「だから神様なんだって!俺は!!」 …ら、ち、が、あ、か、な、い! なんなんだ、もしかしてこの人は頭がおかしい人なのかな? それとも落ちてきた衝撃でおかしくなっちゃったのかな? 後者だったら大変だ。 慰謝料が…どうなるのだろう。 「てか、なんでさっきから頑なに私の名前知りたがるの!?」 とりあえず気になったことを聞いてみることにする。
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