1月2日

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「……とりあえず、お前の願いは把握してる、『彼氏が欲しい』だろ?」 ドキっと胸が鳴った。 こいつ、なんでそれを… まさかほんとに神様なんじゃ。 「はっ」と鼻で笑う彼、いや神様…? 「なんでそれを、って顔してるな。 教えてやろうかあ、それはなあ。 ………お前が、馬鹿力で鐘鳴らしてる時に、屋根裏までお前が叫んでんのが聞こえたんだよおお!この破壊女!!」 違うわ、やっぱこいつ、神様じゃないわ。 「おら、名前を教えろ」 私はにっこり微笑んで答えた。 「"いおな"」 「いおな、か。はあ、全くめんどくさい女だ……」 ぶつぶつ言いながらみかんをようやく拾い上げる彼の背中に、そっと心の中で呟いた。 残念、私の名前は千明だよ。 いおなは「破壊女」からとったの。 素敵でしょ? ……偽名だし!信じるもんかこの不審者が!!
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