1月3日

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おかしいなあ。 めぐみが逃げ帰る時に道路で落としたんじゃないかなあ。 しまった、じゃあ来る時も探しながら歩けば良かった。 「ね!ちょっと来て!」 そんなことを考えていたらめぐみからお呼ばれがあったので、近くにいってみると。 賽銭箱の前でなにやら複雑そうな表情を浮かべている。 「なに?見つかったの?」 「それがね……」 めぐみが怯えた顔で指さすのでその先を辿る。 賽銭箱、社の入り口、薄暗い部屋の中…… 「…ん?」 目を凝らすと、なんと社の中、しかも床のど真ん中にめぐみの手袋が落ちていた。 とうよりも、 「なんかわざとらしく置かれてるね」 「でしょ!?怖くない!?」 そもそもあんなところまで誰も入ってないのだから、あそこに手袋が落ちてるなんてあり得ないこと。
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