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「どうしよう…」
めぐみが言う。
もう打つ手は限られてる。
仕向けられたものなら、まんまと引っかかるようなものだけど、でもつまり私は
「わかった、私、取ってくる」
こう言うしかない。
「ありがとう!気をつけて!」
うん、と頷いて私は階段をあがった。
大丈夫だよね。
さっと行って、取って帰ってくれば大丈夫だよね。
自分に言い聞かせてそっと社に足を踏み入れた。
ミシッ…と床がきしむ。
この建物はだいぶ古いみたい…。
どおりで屋根裏に穴があくわけだ。
目指すは手袋。
その距離約5メートル。
床が抜けても困るから、なるべく音をたてずに急ぎ足で近寄る。
あと少し!
これで持って帰ればいい!
めぐみの手袋に手を伸ばす。
その時だった。
「おい」
頭上から声が聞こえてきたのは。
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