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「いおな、もっと頭を使え。俺は神様だぞ」
え、もしかして、まさか。
「めぐみが手袋落とすように、仕向けたの…?」
そんなことを仕向けるなんてあり得ない。
めぐみが落し物をしたのは偶然で、私が烏出神社へ連れて来られたのも、社の中に入ったのが私だったのも偶然だ。
仕向けるなんてできるはずがない。
普通の人なら。
でももしほんとに、この男が神様だと言うなら…。
「正解!」
そんなあ…。
じゃあ、ここにこうやってまた来てしまうことは全部、決まってたことだったの…?
この彼がなんらかの力を使って、そうさせたってこと…?
「俺にはできる。お前の未来を変えることも、運命を変えることも」
まっすぐ降り注ぐ眼差しに私は内を見透かされている気がした。
彼は私の運命を変えられる。
いいようにも、悪いようにも。
私には偶然起こったように見える事も、本当は彼に操られて全て必然的に起こっているんだ。
完全に手の平で転がされてるんだ。
少なくとも、彼と出会ってしまってからは。
だって彼は、もはや人間の領域を超えている。
そう、神様なのだから。
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