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「ごめんごめん、出よう」
謝りながら二人で社を出た。
めぐみに手袋を渡す。
「千明、ずっと上見てたけど何かいたの?」
不思議そうに聞かれたけど、「この前の猫がちょっとね」としか言えなかった。
一瞬、私が巻き込まれてる一連の出来事を喋ってしまおうと思ったけれど、思いとどまった。
彼…人間に見られたらマズイみたいだし……
て。
なんてね。
嘘だよね、そんなの。
そのまま私は本当のことは言わず、めぐみと神社をあとにした。
もう忘れよう。
烏出神社のことも、彼のことも。
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