1月1日

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「ところで千明、今から行く神社ってどんなところ?」 近くに神社があると言ったらそこに行こうとなったのだ。 でも着いたら、2人とも怒るかもしれない… 「あれだよ」 私は歩きながら前方を指差した。 「……ええええ!?」 2人は声をあげて私を見てきた。 「ごめん、こんなとこで」 ほら、やっぱり怒られた。 目の前には、ひっそりと深夜の闇に鳥居が浮かんでる。 鳥居の柱に彫られた文字、"烏出(からすで)神社"。 山のふもとに立てられた烏出神社は、背後に森が構えている。 まるで神隠しが起きそうな…… 「ここ、普通に怖いじゃん」 そう、一言で言うと怖い所なのだ。 「千明~!ここほんとに大丈夫!?」 「めぐみの言うとおりだよ! これじゃ肝試しじゃん!千明が任せてって言ったから任せたのに!」 「ごめんごめん!でもほら、ささっとお祈りしてささっと帰れば大丈夫だよ!」 私が先陣をきって鳥居をくぐると、2人も渋々着いてきた。 境内を見渡すと誰も管理してる人がいないみたい。 参道はカラカラに乾いた雑草が露出している。 お賽銭箱の前に立った私はお金を投げ入れた。 鈍い音がして50円玉が吸い込まれていく。
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