1月1日

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「来るな!」 突然、落ちてきた人が怒鳴り声をあげたかと思うと、高速でみかんが飛んできた。 それは私の鼻を直撃。 「痛っ!え!?」 鼻を抑えながら地面に落ちたみかんに目をやる。 剥きかけのみかん。 慌てて視線を前に戻す。 そこにはユラユラと立ち上がる男がいた。 頭を打ったのか、手の平で耳の上あたりをさすっている。 頭打つのはやばいかしら。 この人の慰謝料まで私持ち…… ようやく顔をあげた彼と目が合うと、キッと睨まれた。 「いってええんだよ!!!」 そして噛み付くように言われた。
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