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「来るな!」
突然、落ちてきた人が怒鳴り声をあげたかと思うと、高速でみかんが飛んできた。
それは私の鼻を直撃。
「痛っ!え!?」
鼻を抑えながら地面に落ちたみかんに目をやる。
剥きかけのみかん。
慌てて視線を前に戻す。
そこにはユラユラと立ち上がる男がいた。
頭を打ったのか、手の平で耳の上あたりをさすっている。
頭打つのはやばいかしら。
この人の慰謝料まで私持ち……
ようやく顔をあげた彼と目が合うと、キッと睨まれた。
「いってええんだよ!!!」
そして噛み付くように言われた。
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