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ある時、お前の魂は汚れていると言われた。紅く紅く、血のようにどす黒く赤く、汚い色。私は何が起きているのかわからなかった。私は汚いの? 叶夜にそのようなことを言われてショックだった。叶夜には綺麗だと思われていたかったから。そして、日は変わり、私は自分の過去を掘り返される事となった。私の過去は 人を殺して除霊を行うという卑屈で人以下で 散々な人間だったということを。叶夜にそう言われた。私はショックで堪らなかった。どこか人と違う、人として何とも卑屈な性格をしているとは昔から感じていた。人に馴染めず、恨むことが多く自己を保つのに必死で。魂が呟くのは私の黒い部分。黒く邪悪で何とも言えないこの事実。私はなんとか綺麗になろうと、綺麗な人に近づいたり、出来るだけ身を浄めることに、必死な人生を歩んでいた。
人は私を優しいだとか心が温かいだとか言ってくれるが、私は綺麗になりたいからと、必死だった。つまり、エゴ。私はただのエゴイストだったのだ。
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