僕達の物語

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「邪魔もなんも谷口に何やってんだよ、ふざけんな」 と、トキが言う よくそんな強気でものが言えるな 俺は今の状況では何にも言えそうにない 「フッフッフハッーハッハーまぁいい、まずはお前から殺してやる」 と黒マントが言うと また一瞬で今度はトキの前に立ち 手をトキの頭の上にかざした トキの周りに小さな光の玉のようなものが無数に現れ トキが拘束されたように身動きがとれないみたいだ 抵抗はしているけれど意味がまったくない こんな光景 アニメやゲームの世界でしかみたことがない 俺はどうしたらいいんだ? こんなことを考えていると、トキがニコって笑って俺に 「谷口、逃げて」 と言いやがった こんな状況でなんで人のこといってんだよ、てか何で笑ってんだよ、お前殺されるかもしれないんだぞ、、俺は何か出来ることはないのかよオイッ 黒マントが手を上に上げるのと同時に トキがゆっくり上にあがる 「ハッハッハ お前の魂ごと苦しみ消え去ってしまえハッハッハ」 黒マント野郎が、また笑う ふざけんなよ トキの周りにある無数の小さな光が強く光った 「うわーーーーーーーー!!」 トキの叫び声が俺の耳に響く そして、なんども谷口逃げてって言ってるのも聞こえてくる 俺は、 俺は、こんなんじゃ嫌なんだよ!! ふざけんな 「もうやめろーーーーーーーー」 俺はトキの叫び声よりも 黒マントの笑い声よりも 大きな声で叫んだ
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