第一章 出逢い

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 女の子は、慌てて何かを探す仕草をし始めた。どうしたんだろう。 「あのう、何か」 「口紅、口紅がないの」  エッ、口紅。 「それって何色なの?」 「赤色の口紅よ。誕生日プレゼントに、おばあちゃんにもらった、大事なものなの。ああ、どうしよう」  弱ったなあ。って彼女は言っていた。そんなに大事なものなのかあ。なんか責任、感じるなあ。 「私も一緒に探してあげようっか」 「エッ、本当?」 「もともと、私の責任でこうなった訳だし。少しくらいなら、手伝ってあげてもいいよ」  彼女は私のその言葉を聞いて、ニコッと笑った。 「じゃあ私、こっち探すね」
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