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案内された”ビックO”の内部。
ホールの真ん中にエレベーターがついていて、吹き抜けの天井から通路が沢山伸びている。
建物全体は筒状に長く、各階には人が沢山いて、話をしている。
恐らく大半がプレイヤー。
興味本位で始めたが、意外と本格的で、食べ物の美味しそうな匂いが漂うのも感じる。
これが”感覚リンクシステム”とか言う代物か。
色々と気になる事はあるが、現代の技術ではありえない建築技術に只々驚いてしまった。
何をするにも行動から。
とりあえず誰かに話しかけるか。
「どーも。こんにちは。初めてこの世界に来て右も左もわからなくて…
もしよかったら少しお話をしませんか?」
まるでナンパだな。と思うと少し恥ずかしくなった。
女性:「そうね。メアリーが見当たらないの」
「メアリー??友達ですか?よかったら一緒に探しましょうか?」
外人かな?
女性:「メアリーを探してくれるの??よかった安心したわ。」
「どこでメアリーさんとははぐれたんですか?」
女性:「わからないは、もう1時間もいなくて」
1時間…変わった人だと思いながらも話を合わせる。
「ぇー1時間!?早く探してくださいよ」
女性:「そうねメアリーが見当たらないの」
「…だから探しに行かないと。何か情報があったら聞きますよ」
女性:「そうねメアリーが見当たらないの」
おいおい話通じないのか。。。
「メアリーならバーカウンターの花壇の隅にいるぜ。」
突如背後から男が話しかけてきた。
「にいちゃん。初めてだろ。そいつはNCPって言ってプレイヤーじゃなくコンピューターだよ。
ある一定のキーワードに反応する。コンピューター。
右手にリストバンドをしてないだろ。それがコンピューターの証拠さ」
男が腕を組み自慢げに話をする。
「なるほど。。」
「ちなみにメアリー見つけたら5000ガンGET、頑張ってな!!」
男が指を指す方に歩いていくと小さな子犬がじっと座っていた。
さらに彼のリボンにはメアリーと大きく名前が書いてある。
なるほどーこれが仕事か。。。
メアリーを抱きかかえて俺はさっきの女性に話かける。
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