ACT-1: start

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0. 身体が熱い・・・・ 爪先から頭の先までまるでオーブンで自分の身体が焼かれているようなそんな感覚・・・・・ 『ガコンッ』 ッ!? 何だ今の音ッ? 視界が暗幕でも掛けられているかのように暗く、光という光が一切入って来ない。 『ガガコンッッ』 さっきよりも大きい音が頭上で響く。 いや、それが本当に頭上なのかは分からない。そもそも上下左右が分からない。 手足を動かそうにも一切感覚が無いのだ。 声を出そうにも喉奥に何かが詰まっているのか濃い二酸化炭素だけが空回りしているように出る。 心なしか苦しくもある。 一体何が起きているんだよッ!? 『バギャンッッ!』 三度目の何かが壊れる音。それを契機に身体を覆っていた熱さがより一層激しさを増す。 更にそれらと同時にキィーンと大きな耳鳴り、ノイズが走り、脳を揺らす。 そのノイズは徐々に大きくなっていき、あまりのノイズに意識さえも飛びそうになった瞬間ーーーーーー 頭の中で轟音の如く鳴り響いていたノイズが嘘のように消え去り、ある言葉が鮮明に聞こえた。 ーーーーー『ゲームスタート』と。 次の瞬間視界一杯に光が広がった。
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