それぞれの過去

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そして沙希の過去に遡る。 私は中学の入学式の一週間前に親の都合に寄り引っ越しが決まっていた。 遊に何度も言わなくちゃ言わなくちゃと思ってたけど結局言えなかった。 私は引っ越し一週間前にあの広場で二人で夕方頃散歩してた、だけど遊は私が悩んでいる事を察したのかゆっくりと手を繋いでくれた。 黙ったままだけどその遊の手には温もりや安らぎや安心さえも感じた。 それから今まで以上に遊と街に出掛けたり散歩や泊にも行った。 でも引っ越しの当日に遊と一度も会えなかった…辛かった辛かったけどそれ以上に遊にお別れを言えないのが一番辛かった。 一週間前から書いていた手紙を手に遊の家に行った。
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