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栗色の髪に、黒い瞳の女性が触手と思しき物を纏った、人とも動物とも思えない区別のつかない物と戦っている。
これが魔物だ。
女性は片手剣と魔法で交戦している。
その姿は、風のようにしなやかで華麗な動きだった。
きっと、戦う事に慣れているのだろう、そう思わせる身のこなしをしている。
「地より与えられし物、理を持って激しく示せスノウベル」
放った言葉と同時に魔物がみるみるうちに、凍って行く所に女性、ティアナが剣を持って凍っている魔物に突進する。
剣の先端が氷と化した魔物に触れた瞬間にそれは砕け散っていった。
これで終わり、と言わんばかりの行動を取る。
剣をしまい、携帯電話を取り出した。
「ルイ?うん、そう。大丈夫だって」
笑いながら携帯電話で話しながら足早に帰宅していく、何事も無かったかのように。
きっと
ルイという人物は、ティアナの夫なのだろう。
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