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もう何時間経っただろうか、ルイは、ティアナにお産中もかたりかけっぱなしでいる。
今は、香苗がお産を手伝ってもらっていて、ティアナの最後を見届ける為に何人かの人達が来ていた。
オギャー
と赤ん坊の泣き声が響き渡った。
「皆、聞け!」
赤ん坊の声とほぼ同時に、香苗が口を開いた。
「双子じゃ、片方は悪魔の落とし子。片方はちゃんと力を継承しておる」
ルイ達が数秒間を空けてからざわつく。
何やら、四角い部屋で薄暗い照明、儀式めいたそれは、ティアナの死で終わるのだろう。
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