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「ティアナ分かるか?」
ティアナは、相当疲れているのだろう、ぐったりしている。
汗はまだ出続け、それでも力を振り絞って言葉を想いを発する。
「ルイ、私あなたに出会えて良かった。あなたの子を産めた事を誇るわ」
汗と涙を溢れさせながら、ルイに言う。自分の最後が目前としているのが、分かるのだろう。
「そこに居るのは琴音でしょう?」
影から現れた緑色の少女。
「不粋だとは思ったんだが、すまないな」
「香苗も来て」
呼吸が少しずつ弱くなっていく、なのに、話す事をやめはしなかった。
「ルイ、この子達の名前私が決めていい?」微笑むティアナ。
それに対してルイも笑みかけ「いいよ、君が産んだ子なんだから」とティアナの手を握り言った。
「次女は、リーンカーネイション。この輪廻を終わらせる為に。長女はシフォン、妹を柔らかく包み、支える為に」
「実にティアナらしい考えだな」
「そして、2人に真実を告げて欲しいの。いい?香苗、琴音」
「構わんよ」
「ルイどうか、幸せになって.....ね」
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