幾度の始まりの一片

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「リンちゃんこちらは、」 「シフォン・トランジェスタ リーンカーネイション・トランジェスタ。君達は有名だからな、私は知っている」 「私達全然、有名じゃありません!一般人ですから」 私は負けずと、勢いよく言い放った。 (私とお姉様の会話に入って来るなんて不粋) しばらく睨み合ってから、相手が口を開いた。「こちら側では、有名なんだよ。そろそろ、だな」けれど、上から目線の態度は変わらず。 「何がそろそろなの?」 と聞き返しても、教室の窓から廊下を見るばかりで応えない。 ガラッと開いた出入り口には、見慣れた顔が居た。
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