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「今回は、お前達の戦いを傍観する事にする。自由に戦え」
目の前には触手に覆い尽くされた、魔物が7体。
「お姉様、向こうを頼んでいいですか?」
「分かったよ」と言いながら、異常なまでに、いや異常に爪を意図的に伸ばす。
これがシフォンの武器だ。
それは、鋭利な刃物よりも殺傷能力が高い上に、魔族にしか扱えない物だ。
(私はこっちを)
リンは走りながら詠唱する。
「エル・エリ・カザンドル。ここに閃光を走らせ。エルドシャフト!」
閃光が魔物4体に走ったかと思うと、地面からも魔物目掛けて閃光が走った。
この魔法の効果範囲は10㎞。
強力な光属性の攻撃魔法だ。
(まだか)
「開け放たれし扉よ。今ここに閉ざさん!ウェンバック!」
この魔法は、防御魔法だ。
この魔法を使わずには、いられないのだろう。
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