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今度は魔物が10体もいた。 気色の悪いそれは、人の目に触れないような薄暗い場所ばかりにいる。 きっと、魔物にとっては好ましい所なのだろう。 通りで、人の目に触れない訳だ。 それにしても、この廃ビルはじめじめし過ぎている。 「今度は一カ所に集まっているから、2人同時に戦闘開始だ」 「はい」「分かったわよ!」 (魔力を読む?どうやって......) はっ、と何かを思いついたかのように、リンが魔物の方へと目を閉じて短剣1つで歩み始めた。 (分かる!触手の動きが!!) 歩み始めてから、触手をかわし続け切断して行く。 一方、シフォンは魔法の詠唱を始めていた。 「温かなる灯よ、今青き炎になりて燃え上がれ。ファイスベクト!」 10体の魔物が青い炎に包まれて行く。 やっとリンが目を開けた。 途端、炎に包まれている魔物を切り刻んでいく。 そこには、肉片が燃えている物しかなくなっていた。 「よし、もういいぞ」
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