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車で走る事小一時間弱。
目的地のお婆様の豪邸に着いた。洋風ではない、和風で庭も木々も、皆しっかりと手入れされている。
「リンちゃんほら」と笑みを浮かべお姉様が差し出した手を私は、心なしか強めに握って亀山邸へと入って行くが、さっきまで居たハズの琴音の姿が見当たらない。
(邪魔な人が居なくなった、お姉様といれるからいいや)
「リンちゃん」
お姉様の声は、いつもの声ではなく弱々しいような、警戒しているような.....
「さっきまで居た。琴音ちゃんの事なんたけど.....」
「あの人、私嫌いです!私は、お姉様と居れれば幸せなので」本音の言葉だったが、お姉様は違うと首を横に振った。
「琴音さんが何か凄い力を持っているような、そんな気がするの」私達は、魔法を使って守人(もりびと)をしている。そんな私達が口にする力とは、魔法叉はそれに関係する事に他ならない。魔法の力でお姉様と私を比較すると、お姉様が私より遥か上を行っている。お姉様は、微弱な魔力も感知してしまうみたいでたまに、こう言った話しがお姉様の口から出る。
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