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「本当のことを話すまで、ここから出られると思うな!」
そんな声が最後に浴びせられた後、悠善は幅5cmもあるかないかの間隔で規則通りに並んでいる鉄格子がはめられている牢屋の中に放り込まれた。
地べたはひんやりと冷えていて、そして当たり前のように固くて、放り込まれる際に肘を強打したのでこれは痣になるかな、と緊迫した状況なのにもかかわらず悠善は思いを巡らした。
兵士とおぼしき人間が荒々しく監禁所のドアを閉め、誰もいなくなったことを確認した後に、悠善は
そっと肘を流し見た。
やはり赤くなっていた。
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