Ⅰ-理解不能状態

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肘をそろそろと撫でながら、牢屋の中を見渡す。 天井も床と同じく無機質な青暗い色をしている。抜け出せそうな窓はない。 鉄格子をねじまけて脱出という計画も、この僅かな間隔と折れそうにない鉄棒を見て無理だと悟る。 よく見るとこの鉄棒、小さな文字のようなものが彫ってある。
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