そのキス いくら?

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  窓からやわらかい陽が差して、外からはのどかな雑音。 初夏を感じさせる爽やかな風はカビっぽい埃臭さじゃなく、グラウンドの柔らかい土埃の匂いを運んで来る。 オマケのこの何とも言えず妙に落ち着く空間。 ヤバい……眠ぃ。 ここんとこ連日の夜遊び続きで寝不足気味。 遊び疲れもあいまって心地いい眠気が襲ってくる。 なんとか抵抗しようと、ベッタリもたれてた壁からちょっと身体を起こしてみたり、外の雑音に集中してみたりと色々やってみるけど。 そうまでして起きてるコトになんか意味があんのか……? 疑問に思い始めたオレは、何回目かのデカい波に逆らう気もなくなって。 ムダな抵抗を諦め。 素直にその波に、睡魔の誘いに――落ちた。  
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