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《キスなんて減るもんじゃないし、誰も困んねーだろ?》
《喜ばれて、しかもそれが金になるんだから。なんも問題ねぇじゃん》
オレの中の悪魔が、ズルく。賢く。
そう囁く。
もちろんオレはその甘美な囁きに抗ったりしないで、悪魔に身を委ねてるんだ。
ありがたいコトに反論を囁くオレの中の天使は、目下お昼寝の真っ最中みたいだから。
何度も言うけど。
オレだってお年頃の男の子。
自然な欲求に働きかけられたらノッちゃっても当然。
いや、寧ろ乗らない方が不健全だし!
誰もオレを責められないだろ?
別に自慢できるコトなんかじゃねぇってわかってるけど。
とにかく今日オレはタイを外してる。
今、月末でちょっと金欠だからさ。
だけどまだ5人目を受け入れてないのは、ただ単に『なんとなくダルくなったから』――って訳じゃない。
原因はわかってんだけどさ。
5人目の(予定だった)女。
あれで一気に萎えた。
なんて。
さすがに誰にも言えねーわな。
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