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小学校にこんなものが広がったら、薫は自分以上に悲惨ないじめに遭う。
高校ならまだいい。
どうせデマだとふざけていると、相手にしない奴もいる。
しかし、小学生には……好奇心旺盛な小学生にはたとえデマだとしても、あっという間に広がって、薫は肩身の狭い思いをする。
「何が目的なんだ。僕が何をしたら二人は満足してくれるんだ。」
これ以上の犠牲はいらない。
傷つくのは自分一人で十分だ。
和哉は拳を握った。
貴志は勝ち誇ったような目付きで和哉を見る。
世界は自分中心で回っているとでも言いたげに。
「簡単だよ。
次のテストでお前にやってほしい事があるんだ。」
優しい声で貴志は和哉の耳に呟いた。
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