殺人鬼の哀歌

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『高校生が飛び降り自殺』 『スパルタ学園で何が起きたのか!?』 『やはり問題だらけだった緑陽学園』 様々な新聞の一面がこの事件だった。薫は見る度に全身が殴られる思いだった。 何度も何度も遺体の前で薫は泣いた。中学に入った頃には父親の死も知らされた。 薫は和哉が住んでいた家に行き、遺品の整理をしていた。 そこで見つけたのが教科書に書かれた誹謗中傷の悪口。 薫は身体を巨大なノコギリでゆっくり切られる感覚に陥っていた。 和にいはいつも色んな生徒に勉強を教えていて、学年トップの優秀な生徒だと聞いていた。 ……でもそれだけじゃなかった。 和哉はいじめられていた。
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