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「ふわ~ぁ」
俺は大きな欠伸をした。
昨日ネットを見すぎたせいで寝不足だ。
大事な情報を手に入れられたから良いのだが。
いつもの道を通りすぎ、いつもの分かれ道に着いた。
昨日の事件があった為、俺は少し通るか迷ったが、時間が無いため通ることにした。
「相変わらず暑いな……」
昨日より暑かった。
トンネルに入るとやっぱり涼しい。
自転車は凍りついたままだったが、昨日のような肌寒さは無いため安心して通り過ぎた。
並木の道を通り抜け、学校に着いた。
トンネルを通れば十分以上早く着く。
今日は歩きな為少し遅いが。
「おはよ~」
校門を潜ると眠たげな声で風雅が声を掛けてきた。
「おはよう」
俺も挨拶を返す。
今日は何事も無ければ良いが。
俺のクラスは二階の右端の方にある。
ちなみに風雅も同じクラスだ。
階段を上がり他のクラスを通りすぎる。
教室のドアを開け、いつもの席に座る。
窓側の後ろの席だ。
この席は色々と観察が出来るから俺は好きだ。
風雅は廊下側に近い前の席だ。
「足は大丈夫なのか?」
「しっかり治療してもらったから大丈夫」
ふと、思い出した。
あの医者の事を。
「そろそろ授業始まるぜ」
そう言って風雅は自分の席に帰って行った。
俺は最近考え事ばかりだ。
いい加減頭が禿げて来そうだ。
円形脱毛症なんて恥ずかしいしな。
「えー今日は転校生がいます」
先生は何気なく言った。
周りのクラスメートは騒いでいるが俺は特に気にしなかった。
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