プロローグ

4/7
前へ
/8ページ
次へ
「おい!まだかよ! あ! またあいつら来たし!」 こちらに走り寄って来る二つの影。 岸田美樹ちゃんと恭平くん。 双子さんで私のともだち。 2人とも剣道部です。 「こらぁぁぁ! 野原隼人っ! また花に袴洗わせてるのか! 毎朝毎朝花がかわいそうだろ!」 「美樹! 花は俺のしもべなんだよ! お前にとやかく言われる筋合いはねぇ!」 「せんぱ~い。 今日も叫んでじゃ血圧上がっちゃうよ?」 「うるせぇ! 恭平! このチビ!」 「とにかく! 花はあたしが貰ってく! 花! 行こ!」 「でもまだ泡ついてますよ?」 「いーの! 美味しいクッキーあるんだよ~? 一緒に食べようね!」 ズルズルと美樹ちゃんに引き連れられて行く私。 「美樹てめぇ! 花!洗わなかった分覚えてろよ! 恭平!代わりにお前が洗え!」 「えぇ~? 僕~?」 叫ぶ野原先輩とそれでもマイペースな恭平くん。 大丈夫、これで私の朝が始まるんです。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加