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母親が血飛沫と共にその場に倒れこむ
「あ~あぁ~もったいねぇな~…
この女もまだ喰いがいがあったってのによぉ?」
「けけけけけけ!何なら死体でも犯してろよ?」
魔族たちは楽しそうに話す
10歳の少女は目の前の惨劇を涙を流しながらただ見つめていた
自分たちを捕らえてる魔族たちへの激しい憎悪と、それを裁くことすらできない自分の無力さをかみ締めながら
赤子はただ泣き叫ぶ
魔族の恐ろしさにか、母親の死に対してか…
それはわからない
だがただ声の続く限り泣き続けている
「で?この餓鬼どもは?」
「売ろうぜ?餓鬼は将来があるからな
高く売れる
調教好きの連中がたくさんいるからなぁ~」
そういって魔族たちは背中から生える浅黒い翼を羽ばたかせて漆黒の空へと消えていった
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