第一章「宣戦布告」

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18年後… 夜の闇が世界を覆う時間… この街はよりいっそう煌びやかに輝きを増す その街の名は【ヘブンズ】 一攫千金を夢見る天の街 そこに聳え立つ一つの巨大ビル 株式会社デッド・スラム 実質このカジノ街を支配している企業である このカジノ街のメインとも呼ばれる中央に位置する巨大カジノ店【フリーダム】 そこでは今日も巨額の金が動いていた 「お嬢!スロットのところでバカが暴れてるみたいですぜ!」 モニターを見ながら、警備員らしき魔族が後ろの長椅子に座る女に声をかける マリア「まったく…ここを他の低俗なカジノと一緒にしないでほしいわ…」 女は綺麗にマニキュアの塗られた爪を研ぎ澄まし目を細める マリア・ハザード 齢19歳と若くしてこのデッド・スラムの副社長になった女性である マリア「第三ゲートの警備につまみ出させなさい」 「うっす」 モニター室の警備員とは思えない崩れた返事を返す 見た目はとてもじゃないが堅気には見えないヤクザ者であった モニター室のマイクを使い、指示された警備員に連絡を入れる その警備員も黒服を着てはいるが見た目は悪い… 全員人型に化けてはいるがそのほとんどは魔族で形成されていた マリア「もうすぐ、19時ね…」 マリアは時計を見ながら静かに立ち上がる マリア「これからVIPのお迎えに行って来るわ ここは任せたわよ」 「へい!」 その返事を聞く前にマリアは監視室から出て行った
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