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「…あのさ」
「はい」
「男苦手、俺がなおしてあげる」
「…え?」
「沙織ちゃんに一目惚れしちゃったみたい」
沙織はキョトンとして俺を見上げている
「嘘じゃないから」
いままでに何回も言ってきたけど今回は本気
沙織はまた真っ赤になった
顔に出やすいんだな
頭を撫でると沙織は勢いよく立ち上がった
「やめてください…」
涙目で見下ろす姿がさらにかわいくて綺麗
嫌がられてるのはわかってる
「沙織ちゃん、俺と付き合って」
俺の昔からの悪いところはぐいぐい行きすぎるところ
その性格は治せられないんだよな…
「む、無理です…」
一歩一歩下がっていく沙織の手を掴んだ
すごく真っ赤でリンゴみたいだ
「失礼しますっ!」
沙織は俺の手をすり抜けて夜の街を走っていった
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