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「…落ち着いたか?」
「…はい。ありがとうございました」
村田警部は淳平のもとから離れさせて、私が泣き止むまでそばにいてくれた
「…時任、今回の事件は関わらなくていい」
「どうしてですか?」
「お前には辛いと思うからだ」
「…嫌です。私も捜査します」
村田警部は私を睨んだ
その威圧感はすごくて
背筋が伸びた
「駄目だ。もうお前は帰れ」
「でもっ!」
「時任巡査!」
静かな場所に村田警部の声がよく響いた
なんで捜査させてくれないのかわからない
でも命令は絶対だ
「…わかりました」
「自宅待機だ。…捜査内容は伝えてやる」
小さくお辞儀をして家に帰ろうとした
「…送ってってやれ」
「はい」
村田警部の指示でパトカーで送っていってもらえることになった
私も淳平のこと調べたかった
何かしてないと駄目なの
…私を呼ぶ彼の声が頭のなかで何度も再生されるの
結、結って
消えてほしいでも消えてほしくないの
今日だって食事に行く約束だってしてたのに…
自殺なんてするはずない
…殺されたんだ
でも誰に?
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