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「…隼人さんは、私の事嫌いなんですか？」
一粒流れたのをきっかけに涙が止まることなく流れてきた
今まで溜めていたものが押さえられなくなったみたいに
「嫌いだから、触ってくれないんですよね？嫌いだから、私にあんまり喋りかけてくれないんですよね？」
「…嫌いなんかじゃない」
うつむいていた隼人さんから聞こえてきた声はいつもより低かった
「嫌いだったら許嫁の件だって断れた」
「え？」
涙を拭って見ると隼人さんはいままでに見たこと無いぐらい優しく微笑んでいた
「…ちゃんと好きだよ、美奈のこと」
嘘じゃないことは目を見て分かった
さっき止まったはずの涙はまた流れ始めてる
「…じゃあ、なんで触ってくれないんですか？」
「壊れそうだから…」
意味が解らなくて首を傾げた
「美奈は小さくて腕とか俺と比べ物にならないくらい細くて、前に手繋いだ時だって力加減が解らなかった…だから触れなくて」
照れ臭そうに頭をかきながら言った隼人さんがすごくいとおしく思えて抱きついた
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